入出力ライブラリ

概要

　DSPおよびA/D, D/A変換器の初期化、 A/D変換、D/A変換を行う関数です。関数や変数の宣言は、ヘッダファイルiolib.hで行われています。 Cソースで

    #include "iolib.h"

を実行して読み込んでください。

初期化

　init_21k()を実行してから init_1847()を実行するか、単にinit()を実行するかの、いずれかになります。 rateはサンプリング周波数です。 gainは入力の増幅度で、 gain×1.5dBになります。

/* Initialize Processor */
extern void init_21k( void );

/* Initialize CODEC */
extern void init_1847(int rate, int gain);

/* Initialize all */
extern void init(int rate, int gain);

サンプリング周波数一覧

`rate`に指定する定数	サンプリング周波数[kHz]	利用されている分野
SAMPLE5500	5.5
SAMPLE6600	6.6
SAMPLE8000	8.0	電話など
SAMPLE9600	9.6
SAMPLE11000	11.0
SAMPLE12000	12.0
SAMPLE16000	16.0
SAMPLE19000	19.0
SAMPLE27000	27.0
SAMPLE32000	32.0	BS Aモード, DAT LPモード
SAMPLE33000	33.0
SAMPLE38000	38.0
SAMPLE44100	44.1	CD, DAT
SAMPLE48000	48.0	BS Bモード, DAT

A/D変換

　A/D変換が完了するまで待ち、A/D変換された信号を取得する関数です。下記の3種類があります。

実数1チャンネル: read_input()
実数2チャンネル: read_inputs()
整数1チャンネル: read_input_int()

read_input()とread_inputs()は A/D変換された信号を±1.0の範囲に変換します。 read_input_int()では MIN_IO_INT～MAX_IO_INTの整数になります。 read_input()とread_input_int()は A/D変換された結果が関数の戻り値になります。 read_inputs()は引数として2要素の配列を渡し、そこに結果が書き込まれます。

/* Read an input sample */
float read_input(void);

/* Read input samples */
void read_inputs(float buf[]);

/* Read an input sample */
int read_input_int(void);

D/A変換

　A/D変換と同様に、下記の3種類があります。

実数1チャンネル: write_output()
実数2チャンネル: write_outputs()
整数1チャンネル: write_output_int()

write_output()とwrite_outputs()は実数値をD/A変換します。 ±1.0を超えた場合はクリップされます。 write_output_int()は整数値をD/A変換します。 MIN_IO_INT～MAX_IO_INTの範囲を超えてもクリップなどの処理は行いません。 write_output()とwrite_output_int()には、引数としてD/A変換する値を渡します。同じ信号を両方のチャンネルに出力します。 write_outputs()には2要素の配列を渡します。

　A/D変換に用いる関数とD/A変換に用いる関数は、各々独立に選べます。例えば、A/D変換にread_inputs()を使用し、 D/A変換にwrite_output_int()を用いてもかまいません。

/* Write an output sample */
void write_output(float out);

/* Write output samples */
void write_outputs(float buf[]);

/* Write an output sample */
void write_output_int(int out);

(作成: 2000年6月12日, 最終更新: 2000年10月6日)